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フラワーディレクターからの花だより

歩く姿は…ゴージャス美人⁈ 華やかオリエンタルユリ

2023年12月24日

今月取り上げるお花はユリ。
『立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花』なんて言葉を聞いたことがある方もいるかもしれませんね。
女性の清楚な美しさを、風に揺れるユリに例えた言葉ともいわれています。(諸説あります)
と言っても、最近のユリには楚々とした雰囲気…というより大きくて香りも豊かな、ゴージャス美人!といった感じの花を咲かせるものも数多く出回っています。
今回はそんなゴージャス系ユリ、オリエンタルユリと呼ばれるグループのお花をご紹介します。

オリエンタルユリという名称は、オリエンタルハイブリッドというグループと、それらの花を使用した交配種をまとめて呼ぶことが多いです。
アレンジメントや花束でよく見る、大きくて豪華なユリはほぼこのグループです。
白くて大きな花の『カサブランカ』は有名ですね!
他にも、同じ白でも花が上向きでアレンジなどに入れやすい『シベリア』や、明るいピンクが可愛らしい『ソルボンヌ』、爽やかな黄色の『イエローウィン』など品種改良によって色のバリエーションも増えています。

ちなみに、「大きな花のユリ」や「白いユリ」が全て『カサブランカ』のような扱い方をされていることもあるようですが、カサブランカは「白い花を咲かせるユリの一品種名」なので、正確には「ピンクのカサブランカ」はありませんし、カサブランカ以外の白いオリエンタルユリも沢山あるので要注意です。

さて、花が大きくて香りが強いなんていかにも海外に自生していたお花のように思ってしまいますが、このユリのグループ誕生には実は日本のユリが大活躍していたんです!
江戸時代の末期頃からヨーロッパに伝わり、花の大きさや美しさで人気になったという日本のユリ。
その中からヤマユリやカノコユリといった原種のユリを交配することで、花が大きく上や横を向いて咲くオリエンタルハイブリッドの品種たちが誕生することとなりました。

日本から旅立ち海外で交配が進み、また日本に帰ってきたオリエンタルユリ。
洋風にも和風にも、すっと馴染む魅力があります。
今回は年末年始ということでクリスマス風とお正月風の飾り方をしてみました。
1輪のボリュームがたっぷりのオリエンタルユリは、他のお花をあれこれ入れずにシンプルな楽しみ方もできます。
ちょっと値は張るけれど、それだけでも十分華やかさを味わえるオリエンタルユリ。
ぜひ皆さんもゴージャス美人なユリを楽しんでみてくださいね♪

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