葬儀の基礎知識
追悼文の心得
死亡通知を受けた場合には、弔問あるいは通夜に出席しますが、通夜・葬儀のいずれにも出席ができない場合は、すぐにも弔慰の手紙を書きます。とりあえず弔電を打ち、改めてお悔やみとお見舞いの手紙を書くのもよいでしょう。また、レタックス(電子郵便)を利用すれば、手書きのメッセージが、弔事用の封筒に入れて届けられます。
お悔やみ状で留意すること
- 喪主が目下の人や親しい友人であっても、丁重な言葉遣いで、心をこめて書くようにします。
- 季節のあいさつなど前文は省略して、冒頭から弔慰の言葉に入ります。結語には敬具などとします。草々は単語が重なりますので使いません。
- 自分方の消息などは書きません。
- 遺族は悲嘆の中にあって、心も身体も普段とは違った不安定な状態にあります。そこで文章や言葉遣いには十分の心配りが必要です。またあまり感情的な表現には気をつけましょう。
- 死を意味する「忌み言葉」を避けるために「隠れた」とか「逝った」などの表現を用います。また、「追って」、「重ねて」、「再び」な どのほか、再び不幸が起こることを連想させる「いよいよ」、「しみじみ」、「重々」、「ますます」などの重ね言葉も使用しません。
- 香典は不祝儀包みに表書きをし、お悔やみ状とともに現金書留で送ります。不祝儀袋や表書きは宗教によって違うので気をつけます。ただし「御霊前」はすべてに通用します。
悔やみ状に込める内容
- 逝去を知った驚きや悲しみの気持ち
- 故人の人柄や功績を偲び死を惜しむ言葉
- 遠方等のため、告別式に参列できない(なかった)お詫び
- 同封した香典をご霊前に供えるお願い
- 遺族の気持ちを慰め、励ます言葉
- 故人の死を悼み冥福を祈る言葉などを書きます。
慣用語句
- 御逝去(御他界/御永眠)の報(悲報)に接し、亡くなられた由承り、御逝去を知り・御養生(お厚い看護)の甲斐もなく、不慮のご災難にて、ご快復をお祈りしておりましたのに
- 御愁傷(御悲嘆/お悲しみ/お力落とし/御落胆/御追慕の情/お心残り)いかばかりかとご心中(ご胸中)を思い(拝察し)申しあげる言葉(お慰めする言葉)もございません(見あたりません)
- 人生無常、人の命のはかなさ、生者必滅は世のならい(人の命数はぜひなきもの/何事も定まれる運命/前世の約束ごと)とは申しながら
- お悔やみ申しあげます、御冥福をお祈り申し上げます、御生涯(御生前のお姿)を偲び哀悼の意を表します、合掌いたします
- 御香典=御霊前にお供え(お手向け)下さい、心ばかりの(些少)ではございますが