フラワーディレクターからの花だより
冠を飾る花!今も昔も愛されカーネーション
2024年4月16日
今回ご紹介するのはカーネーション。
カーネーションと言えば真っ先に想像しそうなのは母の日ではないでしょうか。
でも、母の日に限らず年中気軽に楽しめる魅力たっぷりのお花なんです。
本来の開花時期は2~6月頃ですが、ハウス栽培や輸入が盛んなため年中手に入るようになりました。
原産地は南ヨーロッパから西アジアの地中海沿岸あたり。
イスラム社会ではバラやチューリップと並んで人気の花だったようで、アラベスク模様と呼ばれる装飾にもしばしば登場しています。
17世紀にはすでにオランダやイギリスで品種改良が進み、300種以上の品種が存在していたのだとか。
品種の多い印象のバラも当時はまだ品種改良が進んでいなかったそうですから、カーネーションがいかに古くから愛されていたかが分かりますね!
そんな人気のカーネーションは同じ頃のイギリスで冠を飾る花としても使われていたようです。
そこから、戴冠・戴冠式を意味する「coronation」が転じて「カーネーション(carnation)」となったという説があります。
名前の由来については、ラテン語で肉を意味する「carn」と同じ色の花だから、という説も。
由来が示すように原種は赤だったようです。
ですが今では品種改良が進み、ピンクや白・黄色やオレンジ・グリーンなどなど…とても花色豊富です。
1995年には遺伝子の組み換えにより、ついに青いカーネーションが作られました。
本来青い色素を持たないカーネーションに、青い色素を作る遺伝子を組み込んだこの品種は完成までになんと5年もかかったそうです!
色数が多く、お祝い・ギフト・お悔み等どんな場面でも大活躍してくれるカーネーション。
花本来の色に加えて着色の技術が進んだことで水色や黒、さらに金色や銀色など自由な色を楽しむことも出来るようになりました。
最近では一つの花を何色にも染め分けた『レインボーカーネーション』と呼ばれる商品も登場しました。
お店で見かける以外にも道具があればお家で作ることも出来るようなので、チャレンジしてみても面白いですね!
今回の写真のカーネーションは染めていない、花色そのままのカーネーションたちです。
染めなくてもこんなにカラフルなお花を楽しめます。
そして、カーネーションの花を何輪かぎゅっとまとめて目と鼻を付ければ…ワンちゃんにみえる?!
こちらは、鼻~口の部分を少し手前に出っ張らせるのがミソ。
耳の位置を変えるとクマさんにも見えたりしますよ^^
ぜひ試してみてくださいね♪