フラワーディレクターからの花だより
キラキラと光るダイヤモンドリリー(ネリネ)
2021年11月17日
今月ご紹介する花はネリネです。
ネリネは花びらに光沢があり、キラキラと光るのでダイヤモンドリリーという名前でも親しまれています。 開花時期は10月から12月なので、まさに今が旬の季節の花です。
ネリネは、ヒガンバナ科に属するので咲き方が彼岸花によく似ていますが、毒がないので安心です。
原産地は南アフリカです。日本では従来あまり人気がありませんでしたが 、17世紀頃からイギリスで品種改良がはじまり、美しい花は園芸家に愛されてきました。白、赤、ピンク、オレンジ、紫、などの花を咲かせます。
名前の由来はギリシア神話の妖精「ネーレーイス」にちなみます。花言葉は、海神『ネーレーウス』の娘たちに関係し、「幸せな思い」「また会う日まで」「また会う日を楽しみに」などです。
ネーレーイス娘たちは50人、100人いるとされていました。みな容姿が美しく華やかで、男たちはその姿に『また会う日を楽しみに』と思ったそうです。一方で娘たちは父のネーレウスに溺愛され、エーゲー海の海底にある銀の洞窟に父の監視下で生活していたため、宮殿内で踊ったり黄金の椅子に座って糸をつむいだりするばかりで、ほとんど軟禁状態だったようです。そんな外出した時の気持ちを表す「幸せな思い」「また会う日まで」「また会う日を楽しみに」という花言葉がつき、不自由な生活は「忍耐」「箱入り娘」と言うことから由来するとも言われてます。
ネリネはフラワーアレンジやブーケで人気があります。花瓶に生ける際には少ない水の量(浅水)で生けると長持ちします。