フラワーディレクターからの花だより
乙女の真心
2016年9月16日
夏の暑さも終りが近づき、朝の空気に秋を感じるようになりました。
そんな9月にご紹介するお花は秋の定番花コスモスです。
道端やお庭でも良く見かけるコスモスは、日本の秋の訪れを知らせる代表花の一つではないでしょうか?
でも原産はメキシコで、アメリカ大陸を発見したコロンブスがメキシコからスペインに持ち帰ったことで世界中に広まったそうで、日本には明治時代に伝えられました。
また、ギリシャ語で「美しい」という意味のある「Cosmos」が由来してコスモスと名付けられたと言われており、規則正しく並ぶ花びらが美しい様子を表しているそうです。
個人的にはコスモスは大好きな花の一つで、花の可憐さも素敵ですが華奢で遊び心ある柔らかな曲線を描く花茎、線香花火を連想させる様な繊細で個性的な葉はガラス花瓶等に活けて頂きじっくり観察してみてください。
意外なコスモスの魅力に気がついていただけると思います。
美しくもどこか儚げなコスモスはその花姿に由来して、「乙女の真心」「調和」などどこかやさしく温かなイメージを抱く花言葉が多く付けられていることにも納得ですね。
私どものお仕事でも、秋になると祭壇に飾るお花のご指定花材としてご注文頂くこともあります。
でもコスモスは実はしっかり水揚げ処理をしてもオアシス等の吸水性スポンジに挿すとすぐに水が下がってしまうお花で、扱いが少し難しいお花なのです。
そこで当社生花スタッフはご指定を頂いた時には、まず時期による品質状態や仕入手配等を総合的に勘案します。
スポットや暖房等でお花にとっては厳しい環境となる祭壇上に飾れないと判断した場合には花束にしてお供えさせて頂いたり、背景にコスモス畑の幕を準備し演出したり都度状況に応じたご提案をさせて頂いております。
お客様のご要望に対し、お花を扱うプロフェッショナルとして常に最適なご提案を出来るようこれからも日々精進してまいります。
これからもお客様にとってもっとも誠実なスタッフであれるように・・・。