フラワーディレクターからの花だより
「トルコ桔梗」の選び方
2016年8月16日
うだる様な暑さが続く夏もいよいよ後半へ。
当月ご紹介するお花は『トルコ桔梗』です。
最近では『ユーストマ』や『リシアンサス』と言う名で店頭に並んでいることもあり、葬儀でも婚礼でも使われるとてもメジャーなお花です。
名前の由来はトルコ帽に似た花形・トルコ石のような色だから、キキョウに似ているからなど諸説ありますが、実はりんどうの仲間でトルコ共和国ともキキョウともまったく無関係の花です。
以前は夏前後に出荷されていた花でしたが、現在は種苗技術の向上や輸入品が多く出回り、周年で手に入るようになったお花です。今回はこちらの良品の選び方をお教えします。
見立てのポイント
- 葉は肉厚でハリがある
- 節間が等間隔でしっかりしている
- 花弁も肉厚
- 茎の中の髄が太い
また、トルコ桔梗は花弁が薄いため病害に掛りやすく進行がとても早い花です。
『ボト』(ボトリチス)と呼ばれるカビ類の病害発生は市場出荷品に良く見られるので購入時は花弁を良く見て茶色いシミや花弁脈に沿ったシワがないか等の注意が必要です。
でも、どんなに良い花を購入しても、真夏の暑さは花にとっては大敵です。
ご自宅で花瓶等に活けられた際は氷を花瓶に定期的に1~2個入れるだけでも水の中の細菌増殖を抑えお花がグンと長持ちしますので是非お試し下さい。
ちなみに私達葬儀の花屋さんは大量の花を扱う為氷は当然使えません。装飾会場まで幌付の中型トラックで運びます。この移動の間トラック内温度が夏場は40℃を超えてしまい、渋滞にハマって式場に到着した時には大事なお花がグッタリと・・・なんてことも。
そんな事故を未然に防ぎ、皆様の『弔意が込められた大事なお花をより良い状態』でお供え出来る様、当社では葬儀業界では珍しく冷蔵トラックを10台導入しました。
お花を冷蔵運搬することでお花に与えるストレスを最少にし、鮮度保持を徹底しております。
今もこれからも、スタッフ一人一人が品質向上の継続的改善に真剣に向き合い、少しでもお花の癒しの力を役立てられるように努力してまいります。