料理長からの食材だより
ご葬儀での「精進料理」
2017年7月15日
今月は、千葉県産の食材から離れ、先日お客様からご注文のあった「精進料理」についてお話いたします。
「精進料理」とは、元々の意味としては、「仏教の戒律に基づき殺生や煩悩への刺激を避けることを主眼として調理された料理」のことです。
中国からのものですが、すでに日本での料理として「和食の精進料理」の地位を確立しています。
日本料理の「懐石料理」も「精進料理」から派生したもので、現在のように派手な色合いのものでなく、大変質素なものであったようです。
今回のご注文では普段とは異なる素材を特別に仕入れ、寿司に至るまで肉魚を使わずに仕上げました。
結果的に、お客様はベジタリアンだった…ということでそのようなご注文になったという「落ち」がありますが、大変喜んでいただいたということです。
葬儀に「精進料理」という選択肢もあるという、大変勉強させていただいたご依頼でした。