料理長からの食材だより
寒くなるほど甘みが増す健康野菜「白菜」
2019年1月16日
明けましておめでとうございます。
年が明けて寒さも厳しい1月ですが、寒くなればなるほど甘みが増し美味しくなる冬の野菜、白菜!
今月は白菜について、お話したいと思います。
原産国は中国の北部で蕪と交雑して作られた野菜で西洋のキャベツに匹敵する東洋の野菜です。キャベツは世界的に広まりましたが、白菜は東アジア地域が中心で最近になってようやく欧米に広まるようになりました。
日本に白菜が登場するようになったのは明治初期ですが、栽培がうまくいかなかった為、庶民には、ほとんど食べられていませんでした。
昭和に入り各地で栽培されるようになりやっと庶民が食べるようになりました。
値段も手ごろで味も良く、和・洋・中のどんな料理にも使われる、そんな白菜は、家計にも優しい野菜です。
家庭料理では鍋やお浸し、中華では八宝菜や酸辣白菜(スワンラーバイツァイ)洋食ではトマト煮やスープ煮などで美味しく簡単に食べることができます。ただ、白菜自体淡泊なのでお浸しには、油揚げを入れたり、酸辣白菜には香辛料、スープ煮にはベーコンを入れるなどして、アクセントを付けることがよくあります。
白菜自体は、ほとんどが水分で栄養素が無いように思われがちですが、ビタミンC・カリウム・カルシウム・マグネシウム・辛味成分のイソチオシアネートなど多くの栄養素が含まれてます。
冬に欠かせない野菜である白菜は冷蔵庫に入れる必要がなく、新聞紙に包んで涼しいところに立てて置いておくだけで長持ちします。
暑さに弱い野菜で、夏場に栽培できる、地域はそれほど多くありません。ただし高原地域の冷涼な気候を利用することで栽培が可能になり、産地によって、地域特性を生かして生産されています。
例年、収穫量が多い産地は、茨城県や長野県となっており、その2つ都道府県で全国生産量の多くを生産しています。
風邪などの感染症が本格的に流行りだす冬。
白菜などの野菜を食べて、健康を維持していきましょう。