料理長からの食材だより
ビールに合う枝豆、実は日本が始まり!?
2019年7月14日
今月は、日本人に馴染みの深い「枝豆」をテーマにお話をします。
枝豆は、何の豆かご存知でしょうか?
実は大豆がその正体なんです。
しかし黄色っぽい大豆と緑の枝豆は、見た目がぜんぜん違いますが、大豆は種をまいてから、約5か月かかります。
5月下旬ごろ種を植えて芽が出てから2か月くらいで白い小さな花が咲きます。
その花の後にサヤが付いて、大きくなります。それが大豆になります。
一方、種を植えて3か月くらいで、まだ完熟してない緑のサヤを収穫したものが枝豆となるのです。
「ビールには枝豆が合う」と言われてますが、それは日本人だけのようです。
現在、世界で枝豆を食べているのは、中国・台湾・タイ・べトナムなどアジアの数各国だけ。
しかも枝豆を食べる習慣は日本から広まったもので江戸時代に日本人が枝豆を食べ始め、その習慣が徐々にアジアの国々に伝わったと言われています。
この枝豆は、豆なのに緑黄色野菜のような栄養素を合わせ持っていて、高タンパク・低カロリー・カリウム・ビタミンb1・b2などが豊富で、夏バテ予防にはもってこいの食材です。さっと茹でるだけで美味しく食べる事ができ栄養も豊富ですから、夏バテになりやすい時期に、よく食べられていたのかもしれません。さっと茹でるだけでもいいんですが、丁寧に茹でてやれば、もっと美味しくなります。
美味しく茹でるコツは、お湯を沸騰させないように弱火で茹でてやることです。
でんぷん質がゆっくりと糖化して甘みが出てきます。
茹で上がってから1~2時間以上置くと、さらに甘みが増し、味に深みがでてきます。こうして茹でた枝豆は、そのまま食べても十分美味しいのですが、
相性の良い食材と組み合わせることで、新たな魅力を引き出せます。
茹でたての枝豆も美味しいですが、時間をかけて茹でた枝豆と食べ比べてみては、如何でしょうか。