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料理長からの食材だより

先まで見通せる!?縁起の良い食材「蓮根」

2019年10月16日

10月に入り、だいぶ涼しくなってきました。
これから出回ってくる蓮根の話をしたいと思います。
蓮根と言えば、根の中に大きな穴が空いてるのが特徴ですが何のために穴が空いてると思いますか?
蓮根は沼地で栽培されており水面には大きな葉が、泥の中には蓮根となる根が伸びています。
根に直接空気を取り込む事ができない為、水面に出ている葉から空気を届けてもらう為の通り道として大きな穴が存在しています。
隅々にまで、空気を通さないと生命を維持できないので、どんなに小さい蓮根でも穴は空いています。
そして、その穴が先まで見通せるという事で蓮根は縁起が良い食材としてお正月やおめでたい席によく使われる食材になりました。

栄養が豊富なことも蓮根の特徴で、寒くなり始める時期の風邪予防が期待できるビタミンC、腸内細菌のエサとなって腸の調子を整え、動脈硬化の原因となるコレステロールを体外に出すのを促す食物繊維が多く含まれています。
さらに体内のサビ(酸化)を防ぐのに役立つポリフェノールも豊富です。
蓮根を切ると、切り口が次第に黒くなって灰汁が出てると言われてますが、あれは、ポリフェノールが酵素に触れたことによって酸化されたものです。
料理の仕上がりを綺麗に仕上げたい時は、切ったらすぐミョウバンに漬けたり、酢水に漬けたりして酵素の働きを止めることです。
これから出回る蓮根ですが、大きいものなら煮物や天婦羅にしたり、小さいものなら金平にしたり、すりおろして使えば、蓮根団子や擂り流しの汁物にもでき無駄なく使う事ができます。是非、召し上がってみてはいかがでしょうか。

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