フラワーディレクターからの花だより
100以上もの品種をもつ「アネモネ」
2022年2月17日
今月ご紹介する花はアネモネです。
アネモネは主に地中海沿岸に生息します。
日本ではアネモネは昭和から「紅花翁草」、「花一華」、「牡丹一華」などといった和名でも親しまれています。
花びらに見える部分はがく片です。春のはじまりのおだやかな風が吹き始める頃に花を咲かせることから、英語での別名は「Wind flower(風の花)」といいます。
品種は100品種以上あり、毎年のように新しい品種ができています。
花言葉は「君を愛す」、「固い誓い」、「真実」です。
アネモネにはギリシャ神話があります。
花の女神フローラと西風の神ゼピュロスは仲のいい夫婦でしたが、ゼピュロスはフローラの侍女のアネモネに恋をしてしまいます。怒ったフローラはアネモネを追放しますが、ゼピュロスはアネモネを手元に置いておくためにアネモネを花の姿に変えてしまったといわれています。
アネモネは草全体に毒を持っていて、茎を切ったり折ったりしたときに出た汁が肌に触れると皮膚炎や水疱を引き起こすことがあります。古代エジプトでは「病気の印」とされ、この花の出す毒を吸うとひどい大病になるといわれていたようです。
そのようなことは実際にはありませんが、毒を持っていることは確か。ガーデニングなどでアネモネを扱うさいには気をつけましょう。