2024年12月19日

今月ご紹介するのはクリスマスローズ。
12月に入り店頭にクリスマスの商品が並ぶ頃、お花屋さんにも「クリスマスローズ」と書かれたお花が並び始めます。

日本での「クリスマスローズ」は、「ヘレボルス属」の原種と交配種の相称。
ですので、色や咲く時期が違うものまで色々と混ざっているんです。
もともとヨーロッパなどで「クリスマスローズ」と呼ばれていたのは、ヘレボルスの中の「ニゲル」という種類です。
白い花が特徴で、12月下旬、ちょうどクリスマスの頃に花を咲かせます。
誕生したイエス・キリストへの贈り物がなく嘆いていた貧しい少女に、天使が与えた花…なんて素敵な伝説も。
ちなみに、「ニゲル」は黒を意味します。花が白なのに黒？と思いますが、この名は根が黒いことから付いたそう。地面の上と下で全く雰囲気が異なるのは面白いですね。

一方、日本だけで「クリスマスローズ」と呼ばれる「ガーデンハイブリッド（オリエンタリス）」の種類は、実は開花がクリスマスの頃ではないんです。
花が咲くのは3月頃。キリスト教のレント(四旬節)と呼ばれる期間の頃に咲くので「レンテンローズ」とも呼ばれます。
元祖クリスマスローズの「ニゲル」によく似た花姿ですが、こちらはカラーバリエーションが豊かなのも特徴。
可愛らしいピンクやワインカラーのような色、黄色や緑・黒っぽいものまであります。
品種改良によって、縁だけに色が入るものや八重咲、斑点模様のあるものなど色々な花が登場しました。

原種の白に、交配種のカラフルなもの…。沢山ある色や形から自分のお気に入りを探す楽しみがある、クリスマスローズ。
あなただけの「推しクリスマスローズ」を探してみるのはいかがでしょう♪